歴史系サークル連盟設立について
- 2024年8月31日
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この度中央大学史学研究会は、各サークル間の公平な結束の元、歴史系サークルの連盟を設立するという決断に至りました。この新しい連盟は歴史に携わるすべての学生サークルが共存することで歴史学の更なる発展とサークル活動の更なる繁栄を目指します。サークル活動は大学生活とは切っても切れないものでありましょう。中間共同体の崩壊して久しい現代社会においてサークルは文化的背景・年齢・男女を越えた共同体として重要な役割を追ってきました。心理社会的モラトリアムの象徴であるサークル活動は自由で民主的な国家の一員として通用しうる人格を育成するという市民教育の強力な同盟者でありました。
しかし近年サークル活動そのものが危機的状況に瀕しています。新型コロナウイルスの世界的な流行により人的交流が抑制されたことを筆頭にサークル活動は大きな打撃を受けました。何より各サークルで受け継がれてきたノウハウが失われたことが最大の逆風でありました。それは私たち中央大学史学研究会も同様でした。数年間の断絶の為に右も左も分からい状態での舵取りを強いられた当会は部員数の激減をはじめ様々な困難に総合しました。復興を掲げた今年度は各会員の協力の元何とか部員数を回復させることに成功しました。このような状況で痛感したのが仲間の大切さと受け継いでいくことの重要さです。1人でできる事に限界があるように、1つのサークルができる事は少ない、しかし多くの人間が協力することでその限界を越えられる。その確信こそが連盟構想の最初の一歩でした。
私たちは来たるべき連盟がその目的を果たすためには三つの要素が不可欠であると考えます。まず最初にすべての連盟員が自由で平等であるということです。サークルの連合体である以前に個人の所属する共同体としての意識を忘れずに、個々人の幸福の一助になることから始めなければなりません。次にサークル間の公平性です。たしかに組織を運営するうえで強いリーダーシップが必要な場面は存在します。しかしそれよりも加盟する諸サークルの協議と同意に基づていて活動を行うことの方が重要です。それは組織の利益より連盟に加盟する諸団体の利益を優先することであります。最後に営利主義の拒絶です。歴史学は短期的な金銭的な利益を得られるという意味での「役に立つ学問」ではありませんし、そうあってはなりません。故に新しい連盟は私利益の追求を目標としません。学問とはそれ自体が目的でなければならないのです。
最後に、少しでも興味を抱いて下さったサークル様、団体様は是非お気軽に当会にご連絡下さい。また共に連盟を作っていきたいという方々のご支援もお待ちしております。そして平素から応援して下さる皆様にはささやかばかりの感謝を申し上げます。
中央大学史学研究会
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